昨年、山暮らし中に自転車で迷いながら珈琲豆を探している途中に見つけたお店「六花」さん。
食材や日用品などなかなか簡単には買い物に行かれない環境の中で、唯一自分へのご褒美にと時々お茶をしにおじゃまさせていただいてたお店。
行きはブレーキかけずの下り道を30分、帰りは自転車を押しながら1時間の距離を楽しい至福の時を過ごすため苦とも感じずに時々ひょこっと出かけていました。
山暮らしで経験したお互いのいろいろな出来事や、自分の珍道中ばなし、時には友だちも一緒に長居してたくさんおしゃべりしたっけ。
普段、生活することと、製作の時間を費やすだけで、電話もなかなか繋がらないような暮らしをしていたので、六花さんのおふたりとのおしゃべりはとっても楽しく貴重な時間でした。
10月の終わり頃だったかな。
朝からいいお天気のある日のこと、むしょうに人が作ってくれた温かいものが食べたくなって、秋の木々からこぼれるキラキラとした陽射しの中をサーッと駆けぬけるように自転車を走らせた。
いつものお気に入りの窓側の席に座りホットサンドを食べていたら、突然空が暗くなって天から地面へとものすごい強い風が吹き付け、後に空から雪が降ってきたのです。
ええ〜!
帰れない。。。
と思ったけど、ちょっと雪宿りしてみようかと珈琲を頼み本を読みながら時間をつぶしてみたのだけれど、やむどころかだんだん大きな雪に変わってきてしまって。
カッパ、レインコートなんてないですよねぇ?
と伺ってみたら、
ないですねぇ。。。と。
数分後、
もし良かったら送りますよ。
と。
いつもの如く自力でストイックに走って帰ろうとしかけていた自分に涙がでそうなあたたかいひと言。
ランチ後、営業中でお客さんがいる時間帯にも関わらず、おふたりのあうんの呼吸のタイミングでひょいっと自転車を車に積んで雪の降る山道を家まで送り届けてくださいました。
定住していない街で、いろいろ話せる友だちができること。
優しくしてもらえること。
それは自分にとってなによりも嬉しく心強い。
それはどこを旅していても同じこと。
特に山奥のような場所ではちょっとした一行のメールのやりとりでさえパッと明るい空気を感じられるような嬉しい出来事なのです。
かずみさんの焼く天然酵母のパンやケーキ。
パートナーがゆっくりと淹れてくれる温かい珈琲はとっても美味しい。
冬も営業したいな。
と言っていたけれど開いてるのかな?
雪の北軽井沢に出かけたくなりました。
。。。あ、いろいろ思い出しながらダラダラと長くなってしまった。
秋の終わり、横浜に戻る前日にお世話になったお礼にとつくったコースターを渡しに行きました。
六花さんのコーヒーマグを思い浮かべながらhatの残り端切れを繋ぎ合わせて大きめのコースターをちくちくと。
使ってくれてるといいな。
ずいぶん前に横浜で製作しストックしたままでいた帆布のサコッシュを一度解き、あらためて縫い直したものを流れで見ていただいたら、その場で気に入ってくれてお買い上げくださりさっそく荷物を入れ替えて実用スタイルをパキっと!
嬉しかったです。
六花 と書いてRikka
webなどは開いてないそうなので北軽井沢へお出かけの際は見つけてみてくださいね❄
あの日、初雪を六花さんで見れたことは忘れられない思い出となりました。
素敵な出逢いに感謝です。
手ごねパンとコーヒー 六花