公園で、いつも3人でスケートの練習をしている小学生の男の子が、今日はひとりでひたすらオーリーの練習だけをしていた。夏前くらいからいつも3人で練習している内の1人だった。
私はその横でいつものように暫く温かいお茶を飲みながら読書をしていたが、男の子はなかなか思うようにいかないようで、少し静かになったと思ったら、深~く大きな溜息と囁く様な独り言が聞こえてきた。
私は「どうしたの?今日みんなは?」って聞いてみた。「今日は1人で練習なんス。ボク、皆の中でいっちばん下手だから・・・。3ヶ月毎日やってここまでなったんスけど、それから全然上手くなれないんス」って。かなりな真顔で。
けど、見てる限り、とっても綺麗なフォームで跳んでいた。
私は「詳しい事は良く分からないけど、とってもキレイに跳べてて、私はスゴイ!って思うよ」って感じたままに言ってみた。
少しの沈黙の後、男の子は「ありがとうございます」って少しだけ笑って言って、再びひたすら練習を始めた。
なんだかさっきよりも気持ち楽しそうな表情で練習をする男の子を見て、私はなんだかホッとして自分も楽しくなった。
いつもならばもう帰宅する時間だったんだけど、私は少しだけ本の続きを読み、その後少年といつものように「さよなら~。」を交わし、ふと見渡した空には、夜に近い
キレイな冬の夕暮れグラデーション。
最高でした。
少年よ「ありがとう。」
楽しもう!!!